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明治時代から昭和初期(戦前;近代ー第三次ブーム)の栽培・園芸関連文献

 明治維新以降、日本の伝統的なもの全てが衰退し、アサガオも地方に散逸してわずかに維持されている状態だったと思われる。それが明治中期ごろから次第に単純なアサガオ(乱菊や孔雀台咲など)を栽培する人が増えはじめ、再び中央にアサガオの系統が集められて明治後期ごろから第3次ブームを迎えた。各地で朝顔の愛好会が結成され、品評会の作品を収録した会報が出版されており、当時の流行した朝顔の様子を知ることができる。特に朝顔培養全書(1895)に記載されているように、人工交配の方法が広まるようになると、計画的育種がスタートし、次第に洗練された変化朝顔が育成されるようになった(加筆予定)。

明治~昭和初期にかけての朝顔会雑誌

雑誌名 年号 西暦 出版朝顔会名
一六会報告 1号~16号 明治29~44 1896~1911 一六会編
浪花牽牛社 花競会記事録 明治30~36 1897~1903 浪花牽牛社編
朝顔画報 1号~14号 明治33~34 1900~1901 山城宇治朝顔園編
穠久会雑誌 明治33~昭和14 1900~1939 じょう久会編
朝顔の研究 明治35~38 1902~1905 若名英治
奇蕣会雑誌 1号~21号 明治35~大正11 1902~1922 奇蕣会編
新潟朝顔会雑誌 1号~17号 明治36~大正9 1903~1920 新潟朝顔会編
仙台朝顔会会報 明治36 1903 仙台朝顔会編
金城牽牛会画報 明治37 1904 金城牽牛会編
江隣会会報 明治38~40 1905~1907 江隣会編
浪華蕣英会雑誌 1号~11号 明治40~大正5 1907~1915 浪華蕣英会編
東京朝顔研究会会報 1号~60号 明治41~昭和18、昭和27~ 1908~1943,1952~ 東京朝顔研究会編
名古屋朝顔会雑誌 1号~5号 明治35~40 1920~1907 名古屋朝顔会編

禹長春コレクションも近日公開予定です。

明治~昭和初期にかけての朝顔関連書籍

書名 年号 西暦 著者/出版社
朝顔集控帳(写本) 明治18 1885 花露園
朝顔虎の巻(写本) 明治19 1886 吉田宗兵衛
大輪牽牛培養法(写本) 明治24 1891 吉田秋草園
牽牛花培養秘書(写本) 明治24 1891 吉田秋草園
蕣乃栞(写本) 明治28 1895 菊乃舎魯庵(菊田定郷)
浪華の秋(写本) 明治29 1896 伊藤栄輔(快楽園)
朝顔花経2巻(写本) 明治29 1896 明治潜夫
朝顔譜(写本) 明治33 1900 明治潜夫
花かた美(2冊、写本) 明治35 1902 白丑主
都鄙秋興(上中下3冊) 明治22 1890 津田仙編
牽牛花新編 明治25 1892 旭窓迂老(竹本要斎)
A Guide for Cultivators of the Japanese Morning Glory 明治27 1894 新倉省三
朝顔培養全書 明治28 1895 賀集久太郎編纂
朝顔培養詳説 明治29 1896 片岡白華(友之助)
錦影小話 明治30 1897 戸波虎次郎
両地秋 明治31 1898 松下包次郎編
朝顔三十六花撰 明治31 1898 大谷木一編
朝顔水鏡 明治32 1899 高橋節夫編
牽牛花百絶 明治34 1901 菊如澹人
あさかほ手引草(上下2冊) 明治35 1902 岡不崩(楽只園)
あさかほ錦之露(上下2冊) 明治35 1902 岡不崩(楽只園)
牽牛花通解 明治35 1902 戸波虎次郎(八十八夜園)
阿佐加保聚 明治35 1902 小野沢多楼(独賢園)手写
あさかほ 明治36 1903 岡不崩(楽只園)撰
朝顔図説(2冊) 明治36 1903 片岡潜夫(大阪碧花園)
牽牛花図譜 明治37 1904 岡不崩(楽只園)
明治朝顔図譜 明治37 1904 一六会事務所編
牽牛子葉図譜 明治38 1905 若名英治(上総奨農園)
朝顔の栽培 明治39 1906 高橋久四郎
朝顔乃夜会草の栽培 明治39 1906 千葉晩香
朝顔栽培法 明治41 1908 富田暁霞(靄香園)
露の光 明治41 1908 新潟朝顔会編
朝顔図説と培養法 明治42 1909 岡不崩
朝顔変り咲培養法 明治45 1912 井上正賀
じょう久会優等品花譜(写本)   19xx 花廻家主人
豊文(水谷)朝顔叢書(写本)   19xx 伊藤篤太郎編
あさかほ名花百種 大正元 1912 増川清三(七夕庵)・後藤鹿松(旭豊園)等撰
朝顔変性花栽培図解略説 大正3 1914 晩花園(植木啓治)神戸朝顔暁芳会
朝顔変性花・大輪栽培之栞 大正4 1915 晩花園(植木啓治)神戸朝顔暁芳会
槿考 大正5 1915 東京朝顔研究会
実験花卉園芸下巻 大正5 1915 盧貞吉
阿佐加保源流考 大正6 1916 岡不崩
朝顔栽培秘訣 大正7 1917 千葉晩香
朝顔の色と其名称 大正9 1919 高輪承次(基堂)
芸林画譜朝顔の巻13枚 大正11 1922 仏教芸術院
朝顔と菊 昭和2 1927 広瀬広三郎
朝顔(園芸百科全集) 昭和2 1927 橘蕣一郎
大輪朝顔栽培秘法 昭和2 1927 尾崎哲之助
七寸咲大輪朝顔栽培法 昭和3 1928 塩飽嘉右衛門
実際園芸増刊:朝顔栽培号 昭和3 1928 実際園芸編
最新朝顔の作り方 昭和3 1928 石井勇義
菊と朝顔培養手引 昭和3 1928 天海良之
最新園芸講座日本産花卉:朝顔 昭和3 1928 萩原時雄
実際園芸増大号:朝顔の新研究 昭和5 1930 実際園芸編
大輪菊と朝顔栽培法 昭和5 1930 多田与三郎
朝顔の話 昭和5 1930 今井喜孝
綜合園芸大系最新花卉園芸:朝顔 昭和6 1931 萩原時雄
綜合園芸大系園芸総論:園芸古書解題―朝顔の書 昭和6 1931 白井光太郎
万葉集草木考―阿佐加保源流考 昭和7 1932 岡不崩
実際園芸叢書第4編:朝顔と菊 昭和7 1932 石井勇義
大輪朝顔に就いて 昭和8 1933 加賀月華
培養実験大輪咲朝顔 昭和8 1933 近藤紫雲
菊と朝顔の作り方 昭和9 1934 石井勇義
大輪朝顔の栽培 昭和9 1934 古屋義信(福岡)
大輪朝顔考 昭和9 1934 遠藤保太郎
大輪朝顔の行灯作り法 昭和9 1934 尾崎哲之助
現職朝顔図譜 昭和9 1934 三宅驥一・今井喜孝
七寸咲朝顔栽培法 昭和9 1934 小松園(小林福太郎)
大輪咲朝顔培養法(切込作り) 昭和10 1935 丹青会
実際園芸特別増大号:朝顔作りの秘訣 昭和10 1935 石井勇義
切込盆養式大輪朝顔栽培法 昭和10 1935 福地喜一郎
大輪咲朝顔の作り方 昭和10 1935 堀江
朝顔作りの秘訣 昭和11 1936 石井勇義
趣味の朝顔 昭和11 1936 柏木清太郎
変り咲色々朝顔の作り方 昭和11 1936 橘蕣一郎
菊と朝顔の栽培法 昭和11 1936 松本三郎
代表的花卉とその研究 第3編 昭和12 1937 五十嵐梧樓
農業世界増刊:朝顔・菊・皐月 昭和12 1937 農業世界編
大輪朝顔数咲栽培法秘訣 昭和12 1937 大輪朝顔九曜会(朝比奈万九郎)
趣味の朝顔 昭和13 1938 大浦徳三郎
農業世界附録:朝顔の作り方 昭和13 1938 農業世界
加賀の千代 昭和13 1938 中本恕堂
大輪朝顔の新しい作り方 昭和14 1939 尾崎哲之助
博文館文庫42:朝顔の作り方 昭和14 1939 農業世界
大輪あさがほ培養法 昭和15 1940 東京朝顔研究会(斉藤勘蔵)
花卉新品種の作り方 昭和16 1941 岩本熊吉
花色図鑑 昭和17 1942 岩本熊吉
朝顔の栽培 昭和17 1942 大浦徳三郎
朝顔のいのち 昭和18 1943 佐藤鈴夫
いきもの考 昭和18 1943 今井喜孝

 

 

 

 

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