も く じ

アサガオの
歴史と文化


風船とあるように,花が開かず
ボールのようになっている。
これも変化アサガオ。
庭のかたすみに,こぼれたたねが芽を出し,野生の花のようにさいています。 8月の終わりに小さい花がさきました。




サクラやキクとならんで,アサガオは日本の代表的な花です。朝早くから,すずしげな花をさかせるアサガオは, むかしから,日本の夏にはかかせない花です。それでは,アサガオはもともと日本にあった花なのでしょうか。
 アサガオは,奈良時代に中国からつたわってきたといわれています。 中国では,アサガオのたねを「牽牛子(けにごし)」とよんで,薬として使っていました。 日本につたわってからも,長く薬草としてつくられていました。たねの中にある油には,下剤になる成分があり, いまでも漢方薬で使われています。
ベランダや庭のフェンスを支柱がわりにつるをまかせ,アサガオのへいをつくってみましょう。
 「牽牛子」とよばれていたアサガオは,朝早くから美しい花をさかせるので, いつのころからか「朝顔」といわれるようになりました。中国からつたわったころは, 並葉で丸い小さな花をさかせていたと思われます。花色は青です。広島県の厳島神社にある, 「平家納経」(1164年)には,こい青色のアサガオがかかれています。

その後,絵巻やふすま絵にもアサガオがかかれるようになり,薬草としてばかりでなく, 花を見てたのしむっようになっていったようすがわかります。


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